見学のあとに、「どうしますか?」と聞かれそうで、こわい。その場で返事をしないといけない気がして、見学に行くこと自体が重たく感じる。そんな気持ちになっていませんか。

この記事では、見学したその日に決めなくていい、という「余白」について、ゆっくりお伝えします。

まず、その日に決めなくて大丈夫です

見学は、「見に行くこと」です。

見に行った、その場で「利用します」と言わないといけない決まりは、ふつうありません。

見学と、実際に通い始めることのあいだには、いくつかの段階があります。手続きや準備にも、少し時間がかかることが多いです。

だから、見学のあとに

  • 「少し考えさせてください」
  • 「持ち帰って、家で考えます」
  • 「また連絡します」

と伝えて帰ること。これは、まったくふつうのことです。

(手続きの流れは、お住まいの市町村によって決まりがちがいます。くわしくは市町村の窓口や相談支援専門員(福祉サービスの相談にのってくれる人)にご確認ください。)

「決められない」のは、ちゃんと考えているから

その場ですぐ決められないと、「自分は優柔不断だ」と責めてしまう人がいます。

でも、決められないのは、適当に選びたくないからです。

通う場所は、これからの毎日に関わります。すぐに「はい」と言えないのは、むしろ、まじめに向き合っているからです。

見学の日は、はじめての場所で、はじめて会う人と、たくさんの情報にふれます。それだけで、けっこう疲れます。

疲れた頭で、その場で大きな決断をするのは、むずかしくて当たり前です。

家に帰ってから、ゆっくり思い出していい

見学の「良かったところ」「気になったところ」は、その場ではうまく言葉になりません。

家に帰って、少し時間がたってから、

  • 「あの作業、できそうだったな」
  • 「あの音は、ちょっとつらいかも」
  • 「スタッフの話し方は、やわらかかった」

こんなふうに、ぽつぽつ思い出せることがあります。

その日の気分だけで決めずに、何日か、心の中で寝かせてみる。これはとても大事な時間です。

メモに残しておくと、あとで見返せて楽になります。うまく書けなくても、短い言葉で大丈夫です。

返事を急がされたら、どうする

ほとんどの場所は、あなたのペースを待ってくれます。

それでも、もし「早く決めてほしい」と感じて、苦しくなったら。無理にその場で答えなくていいです。

こんなふうに言ってみると、少し楽かもしれません。

  • 「一人で決められないので、家族(や相談員)と話してから返事します」
  • 「体調を見て、考えたいです」
  • 「他も見てから、くらべたいです」

他の場所も見てみたい、と伝えるのも、わがままではありません。くらべて選ぶのは、自然なことです。

急かされる感じがつらいときは、そのこと自体も、一人でかかえこまず、相談支援専門員など間に入ってくれる人に話してみてください。

一人で決めなくていい

「どうしようか」を、自分一人で全部背負わなくて大丈夫です。

見学のあと、一緒に考えてくれる相手がいます。

  • ご家族
  • 相談支援専門員
  • かかりつけの支援機関の方

「決める」のではなく、「どう思った?」を話してみるだけでも、気持ちが整理されます。

見学は、一回で終わりとも限りません。もう一度見たい、体験してから考えたい、というお願いができる場合もあります。

例えば、島根県松江市にあるKUKKULAのように、見学や体験のあとに、ゆっくり考える時間を大事にしている事業所もあります。

見学や作業のこと、通い始めるまでの流れが気になる方は、見学のお申し込みやご利用の流れ、よくある質問のページも、のぞいてみてください。

さいごに

見学は、「決めに行く日」ではなく、「見に行く日」です。

その場で返事をしなくていい。持ち帰って、ゆっくり考えていい。

すぐに決められないあなたは、適当に選びたくない、まじめな人です。その気持ちを、どうか大事にしてください。

焦らなくて大丈夫です。あなたのペースで、一歩ずつ進んでいけます。