はたらくということ
B型に面接はある?落とされるのか不安なあなたへ
見学に行ったあと、「このあと面接があるらしい」と聞いて、身構えてしまう方は少なくありません。「うまく話せなかったら落とされるのかな」「志望動機を聞かれたらどうしよう」。そんなふうに緊張してしまうのは、とても自然なことです。
この記事では、就労継続支援B型(体調に合わせて自分のペースで作業できる福祉サービス)を使う前の「面接」が、合否を決める場ではないことを、実際に何を話すのかまで含めてお伝えします。
「面接」という言葉に、身構えなくて大丈夫
まず、いちばんお伝えしたいことがあります。
B型を使う前に事業所と話す場は、あることがあります。呼び方は事業所によってさまざまです。「面談」「顔合わせ」「事前の話し合い」と呼ぶところもあります。
ただ、この場は、就職活動の面接とはちがいます。
- 「この人を採るか、落とすか」を判定する場ではない
- 上手に話せるかを見るテストではない
- 志望動機をうまく言えないと不利になる、というものではない
B型は、働く力を試して合格した人だけが入れる、という仕組みではありません。むしろ「あなたに合う通い方はどんな形かな」を、一緒に考えるための場だと考えてみてください。
※制度の細かい決まりは、お住まいの市町村によってちがいます。くわしくは市町村の窓口や相談支援専門員(福祉サービスの利用計画を作る人)にご確認ください。
その場で、実際に何を話すの?
「何を聞かれるんだろう」と思うと、こわくなりますよね。話す内容は事業所によってちがいますが、だいたいこんなことが多いです。
- 今の体調や、調子の波のこと
- どんなペースで通えそうか(週に何日、何時間くらいから始めたいか)
- 苦手なこと、できれば避けたいこと
- どんな作業に興味があるか
- 通う方法(歩き、バス、送迎など)
見てのとおり、「あなたを試す」ための質問ではありません。「あなたに無理のない通い方を一緒に考える」ための質問です。
ですから、立派な答えを用意しなくて大丈夫です。「まだよく分かりません」「今は決められません」も、そのまま伝えていい答えです。
うまく話せなくても、黙ってしまっても大丈夫
緊張して言葉が出てこない。頭が真っ白になる。そういうこともあると思います。
でも、それで不利になることはありません。むしろ、緊張する場でどんなふうになるかを、事業所の人も分かっています。
- 沈黙してしまっても、せかされることは少ないです
- うまく言えないときは「うまく言えません」と言っていい
- 質問の意味が分からなければ「もう一度お願いします」と言っていい
- その場で答えられないことは、あとから伝えてもいい
話すのが苦手な方は、聞きたいことや伝えたいことを、紙にメモして持っていく方法もあります。声で言えなくても、紙を見せる、指さす、という形でも伝わります。
一人で行くのが不安なら、家族や相談支援専門員に一緒にいてもらうこともできます。同行してくれる人がいると、自分が黙ってしまっても、間をつないでもらえます。
「落とされる」ことは、あるの?
ここが、いちばん気になるところだと思います。
B型は「合否を判定して落とす」という仕組みではありません。ただ、事業所にも定員(受け入れられる人数)や、その時のあきの状況があります。
ですから、「今はあきがなくて、すぐには通えない」ということは起こりえます。これは、あなたが「落とされた」わけではありません。タイミングや空き状況の問題です。
また、話してみた結果、「うちよりも、こういう事業所のほうが合うかもしれません」と、別の場所をすすめられることもあります。これも、あなたを断っているのではなく、あなたに合う場所を一緒にさがしているのだと考えてみてください。
合う・合わないは、通い始めてから分かることも多いです。事前の話し合いだけで、すべてが決まるわけではありません。
前もって用意しておくと、少し楽になること
「準備しなきゃ」と気負う必要はありません。でも、少しだけ手元にあると、話しやすくなることがあります。
- 今、どんな体調の波があるか(メモ程度でよい)
- 週に何日くらいから始めたいか(「分からない」でもよい)
- 聞いておきたいこと(作業の内容、休みやすさ、通い方など)
答えを完成させておく必要はありません。「これを聞きたい」がひとつでもあれば十分です。
島根県松江市にあるKUKKULAのように、見学のあとの流れをホームページで説明している事業所もあります。見学の申し込みや作業の内容、利用の流れが気になる方は、ご利用の流れやよくある質問をのぞいてみると、少しイメージがつかめるかもしれません。
さいごに
見学のあとの面談は、あなたを評価してふるいにかける場ではありません。あなたに合う通い方を、一緒に考えるための場です。
うまく話せなくても、黙ってしまっても大丈夫です。答えられないことは「分かりません」と言っていいし、あとから伝えてもいいのです。
緊張するのは、それだけ前に進もうとしている証拠でもあります。不安なときは、一人でかかえず、家族や相談支援専門員、市町村の窓口に相談してみてください。
