はたらくということ
作業所ではどんな仕事がある?自分に合う探し方
「作業所って、どんな仕事をするんだろう」。そう思っても、なかなかイメージがわかないですよね。「自分にできる仕事なんてあるのかな」と不安になる方も多いです。その気持ちは、とても自然なことです。
この記事では、作業の種類を一つずつ覚えるのではなく、「手先を使う・体を動かす・人と話す」という3つの軸から、自分に合いそうな仕事を考える方法をお伝えします。
「種類」で覚えようとすると、しんどい
作業所(就労継続支援などの事業所)でできる仕事には、いろいろな種類があります。袋づめ、シール貼り、部品の組み立て、清掃、農作業、パンやお菓子づくり、パソコン入力など、本当にさまざまです。
でも、この種類を全部おぼえて「どれが自分に合うか」と考えると、頭がいっぱいになってしまいます。
そこで、おすすめしたいのが「作業の中身」ではなく「自分がどう動くか」で考えてみることです。
どんな仕事も、大きく分けると次の3つの要素が入っています。
- 手先を使う
- 体を動かす
- 人と話す
この3つのうち、自分がどれなら落ち着いてできそうか。そこから考えると、ぐっと選びやすくなります。
①手先を使う仕事が合いそうな人
こまかい作業を、自分のペースで進めるのが好き。そんな方には、手先を使う仕事が合いやすいです。
手先を使う仕事には、こんなものがあります。
- シールを貼る
- 小さな部品を組み立てる
- 商品を袋につめる
- 手芸やものづくり
こういう仕事は、席にすわって、自分の手元に集中できることが多いです。
次のような方は、合うかもしれません。
- 一つのことを、じっくり続けるのが好き
- 話しながらより、だまって作業するほうが楽
- 手を動かしていると、気持ちが落ち着く
ただし、こまかい作業が苦手でも大丈夫です。作業のスピードや量は、事業所によって、また相談によって調整できることが多いです。
②体を動かす仕事が合いそうな人
ずっとすわっているのが苦手。少し体を動かしているほうが、調子がいい。そんな方には、体を使う仕事が合いやすいです。
体を動かす仕事には、こんなものがあります。
- 清掃(そうじ)
- 荷物の運びや仕分け
- 農作業や畑の手入れ
- 屋外での作業
こういう仕事は、じっとしているより、動いているほうが気持ちが楽という方に向いています。
次のような方は、合うかもしれません。
- すわりっぱなしがつらい
- 体を動かすと気分が変わる
- 外の空気をすうと、落ち着く
体力に自信がなくても、心配しすぎなくて大丈夫です。作業の内容や時間は、体調に合わせて相談できることが多いです。
③人と話す仕事が合いそうな人
人と関わるのが好き。だれかと一緒に何かをするのが楽しい。そんな方には、人と話す要素のある仕事が合いやすいです。
人と話す場面がある仕事には、こんなものがあります。
- お店やカフェでの接客
- 商品を売る手伝い
- みんなで進めるチーム作業
- 電話や受付の対応
こういう仕事は、人とのやりとりが、はげみになる方に向いています。
次のような方は、合うかもしれません。
- 人と話すと元気が出る
- あいさつややりとりが苦にならない
- 一人でだまって作業するより、だれかといたい
ただ、人と話すのが得意でなくても、少しずつ慣れていく形もあります。最初は見ているだけ、というところから始められる場合もあります。
「合う・合わない」は、決めつけなくていい
ここまで3つの軸を紹介しましたが、「自分はこれ」とはっきり決められなくても、まったく問題ありません。
実際には、多くの人が複数の軸にまたがっています。
- 手先を使いながら、たまに人と話す
- 体を動かしつつ、こまかい作業もする
こんなふうに、混ざっていることのほうが多いです。
それに、やってみて初めて「これは合うな」と気づくこともあります。頭で考えるだけでなく、実際に見たり、少しだけやってみたりするのが、いちばん分かりやすいです。
事業所によって、できる作業の種類はちがいます。例えば、島根県松江市にあるKUKKULAのように、どんな作業があるかを見学で見られるところもあります。作業の内容を先に知りたいときは、作業の内容のページを見てみるのもひとつの方法です。
迷ったら、見てから考えていい
「自分にできる仕事があるのか」という不安は、文字や説明だけでは、なかなか消えません。
そんなときは、まず見学で、実際の作業の様子を見てみるのがおすすめです。見るだけで、その日に「利用します」と決めなくても大丈夫です。
見学のときに、こんなふうに聞いてみてもいいです。
- どんな作業がありますか
- すわってする作業と、動く作業、どちらもありますか
- 苦手な作業は、変えてもらえますか
どんな作業が自分に合うか。それは、一人でかかえこまなくていいことです。事業所の支援員や、相談支援専門員(福祉の相談にのってくれる専門の人)と一緒に、少しずつ考えていけます。
なお、利用の条件や手続きは、お住まいの市町村によって決まりがちがいます。くわしくは、市町村の窓口や相談支援専門員にご確認ください。
作業の種類でなく、「自分がどう動くと楽か」から考える。その視点が、あなたに合う場所を見つける手がかりになればうれしいです。
