からだと気持ち
作業所で遅刻や早退は大丈夫?伝え方の台本つき
「今日は少し遅れそう」「体がしんどいから、早く帰りたい」。そう思っても、「言ったら気まずいかな」「迷惑じゃないかな」と、なかなか声が出せないことはありませんか。この記事では、遅刻や早退をしたいとき、実際どう伝えればいいのか、そのまま使える言葉と、その場の空気感をあわせて紹介します。
遅刻・早退は、思っているより「ふつうのこと」
まず、いちばん先に伝えたいことがあります。
作業所(就労継続支援B型などの事業所)に通う人の多くは、体調に波(調子のいい日と悪い日の差)があります。だから、遅れて来る人、途中で帰る人は、めずらしくありません。
- 朝、起きられなくて遅くなる
- 途中で頭が痛くなって早く帰る
- 通院(病院に行くこと)で午後から来る
こういうことは、日々の中でよく起きています。
職員(スタッフ)の側も、それを前提にしていることが多いです。「遅刻=ダメな人」ではありません。まず、そこを覚えておいてください。
もちろん、決まりは事業所によってちがいます。くわしいルールは、通う予定の事業所に確認すると安心です。でも「遅れたら怒られる」と身がまえすぎなくて大丈夫なことが、多いのです。
遅刻しそうなとき、そのまま使える台本
遅れると分かったら、できれば分かった時点で一度連絡すると、あとが楽になります。連絡の方法は、電話・メール・アプリなど、事業所によってちがいます。
電話で伝えるとき
「おはようございます。◯◯です。今日、少し体調がすぐれなくて、◯時ごろに着きそうです。よろしくお願いします」
これだけで十分です。理由をくわしく話さなくても大丈夫です。「体調が」「用事が」くらいでかまいません。
メールやアプリで伝えるとき
「おはようございます。◯◯です。今朝、起きるのが遅くなってしまい、◯時ごろの到着になりそうです。すみませんが、よろしくお願いします」
文字なら、あわてず言葉を選べます。電話が苦手な人は、まず「メールでもいいですか」と最初に聞いておくと、次から気が楽です。
もし連絡できないまま着いてしまっても、着いたときに「遅くなってすみません」と一言添えれば大丈夫なことが多いです。
早退したいとき、その場での伝え方
作業の途中で「もう限界かも」と感じることは、あります。そのときの伝え方です。
職員に声をかける台本
「すみません、少ししんどくなってきたので、今日は早めに帰らせてもらってもいいですか」
この一言でかまいません。
どうしても声が出しにくいときは、こんな言い方もあります。
「ちょっと体調が落ちてきたので、相談したいです」
「相談したい」という形にすると、切り出しやすくなることがあります。
言葉が出ないとき
口で言うのがつらい日もあります。そんなときは、
- 紙に書いて見せる
- スマホの画面に打って見せる
- 事前に決めた合図(サイン)を使う
こんな方法をとっている事業所もあります。見学(実際に見に行くこと)のときに「しんどいとき、言葉以外でも伝えられますか」と聞いておくと安心です。
「迷惑かな」と思ってしまうとき
遅刻や早退を伝えるとき、いちばんつらいのは、体そのものより「迷惑をかけている」という気持ちかもしれません。
でも、思い出してほしいことがあります。
- 無理して来て、途中で動けなくなるほうが、あとがしんどい
- 早めに帰って休むほうが、次の日につながることがある
- 体調を伝えることも、通い続けるための大事な力
「休む」「帰る」を伝えるのは、わがままではありません。長く通うための、自分を守る行動です。
それでも気になるときは、あとで一言だけ添えてみてください。
「昨日は早く帰らせてもらって、ありがとうございました」
この一言があると、自分の気持ちも少し軽くなります。
通いはじめの前に、伝え方を決めておく
実は、いちばん気が楽になるのは、通い始める前に「遅刻・早退のときはどうするか」を決めておくことです。
見学や、利用の相談のときに、こんなふうに聞いてみてください。
- 「遅れそうなとき、どこに連絡すればいいですか」
- 「体調が悪くなったら、途中で帰ってもいいですか」
- 「連絡は電話とメール、どちらでもいいですか」
先に決めておくと、いざというときに迷いません。「遅れそう」と思った瞬間に、何をすればいいか分かっているだけで、心の負担はぐっと減ります。
例えば、島根県松江市にあるKUKKULAのように、体調の波にあわせて通い方を相談できる事業所もあります。通い方の相談ができるかどうかは、ご利用の流れやよくある質問で見ておくと、イメージがつきやすいかもしれません。
さいごに
遅刻や早退は、通っている人にとって、めずらしいことではありません。
- 遅れそうなら、分かった時点で一言連絡する
- 早退したいときは「しんどいので相談したい」と伝える
- 言葉が出ないときは、書く・見せるという方法もある
- 通う前に、連絡の仕方を決めておくと楽になる
体調やその日の事情で、いつも同じように動けるとはかぎりません。それでいいのです。
伝え方が分かっていれば、気まずさは少しずつ減っていきます。無理に自分を追い込まず、まずは「今日は少し早く帰りたいです」と言えるところから、はじめてみてください。
