からだと気持ち
B型に通い始めた最初の数週間。慣れるまでの心の動き
通い始めたばかりのころは、「この場所に慣れられるのかな」と不安になりやすいものです。新しい人、新しい場所、新しい作業。分からないことが多くて、当たり前です。
この記事では、通い始めてから慣れていくまでの心の動きを、時系列でやさしくお伝えします。
最初の数日:まだ「お客さん」の気分でいい
通い始めて数日は、まわりが全部あたらしく感じます。
- 道順や、建物の中がまだ分からない
- 職員(スタッフ)の顔と名前が一致しない
- どこに座ればいいか、まようことがある
この時期は、うまく動けなくて当たり前です。「早く慣れなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
まずは「行って、帰ってくる」。それだけできれば十分な時期です。作業がうまくいかなくても、気にしすぎなくて大丈夫。まわりも、あなたが最初は分からないことを知っています。
この数日は、まだ「お客さん」の気分でいて構いません。少しずつ、場所の空気になじんでいきます。
1週間ほど:どっと疲れが出やすいころ
通い始めて1週間くらいたつと、気が張っていたぶん、どっと疲れが出ることがあります。
- 帰るとぐったりして、何もできない
- 夜、なかなか眠れない、または眠りすぎる
- 「明日も行けるかな」と不安になる
これは、多くの人が通る道です。新しい場所は、それだけで体力を使います。がんばりすぎているサインでもあります。
こんなときは、無理に予定をつめこまないでください。家では、ゆっくり休む時間をとっていいのです。
通う日数や時間は、あとから相談して変えられることが多いです。「少し減らしたい」と感じたら、職員や相談支援専門員(福祉の相談にのってくれる人)に伝えてみてください。「1週間で疲れた自分」を責めなくて大丈夫です。
2〜3週間ほど:少しずつ「慣れ」の芽が出る
2週間、3週間とたつうちに、小さな「慣れ」が出てきます。
- 座る場所が決まってきた
- あいさつする相手が、少しできた
- 作業の流れが、なんとなく分かってきた
大きな変化でなくていいのです。「前より、ちょっと楽になった」と感じられたら、それが慣れの芽です。
このころ、こんな戸惑いも出やすいです。
- ほかの人と、自分をくらべてしまう
- 「もっと早くできるようになりたい」とあせる
でも、慣れるペースは人それぞれです。早い遅いに、よい悪いはありません。あなたのペースで進んでいけば大丈夫です。
人に慣れるのは、時間がいちばんの味方
場所より、人に慣れるほうが時間がかかる、という方は多いです。
人との距離は、少しずつでいいのです。
- 無理に話しかけなくていい
- あいさつだけでも、じゅうぶんなつながり
- 話しやすい人が一人できると、ぐっと楽になる
最初から仲よくなろうとしなくて大丈夫です。同じ場所に通っているうちに、自然と顔なじみになっていきます。
もし人との関わりで疲れやすいなら、席や作業をえらぶことで、距離を調整できることもあります。気になったら、職員にそっと相談してみてください。
「行きたくない」と感じた日の、考え方
通い始めのころは、「今日は行きたくない」と感じる日もあります。それも、めずらしいことではありません。
そんなときは、こんなふうに考えてみてください。
- 今日は休んでもいい。1日休んでも、また行ける
- 「半日だけ」「見学のつもりで」など、ハードルを下げてみる
- どうしてしんどいのか、少しだけ言葉にしてみる
休むことは、通うことを続けるための一つの方法でもあります。休みの伝え方や、通うペースは、事業所によって決まりがちがいます。くわしくは、通っている事業所や相談支援専門員にたずねてみてください。
島根県松江市にあるKUKKULAのように、通い始めのペースを一緒に考える事業所もあります。どんな作業があるか気になる方は、作業の内容ものぞいてみてください。
さいごに
新しい場所に慣れるまでには、時間がかかります。数日で「お客さん」の気分がとれ、1週間ほどで疲れが出て、2〜3週間で小さな慣れの芽が出る。人に慣れるのは、もう少しゆっくりでいいのです。
早く慣れなくても、あなたのペースで大丈夫です。困ったことが出てきたら、一人でかかえず、職員や相談支援専門員に話してみてください。まずは、行って帰ってくる。それができている時点で、もう一歩進んでいます。
