からだと気持ち
作業所で苦手な作業は断れる?合わないと伝える言い方
割り当てられた作業が、どうにも合わない。でも「変えてください」なんて言っていいのかな。そう思って動けなくなること、ありますよね。この記事では、苦手な作業を「断っていいのか」と、そのときの相談のしかたや伝え方の実例を、ご本人の目線でお伝えします。
まず、「合わない」と伝えるのは、わがままじゃない
最初にお伝えしたいことがあります。
苦手な作業を「合わない」と伝えるのは、わがままではありません。
作業所(就労継続支援などの通う場所)では、その人に合った作業を探していくことも、支援の一つとされています。だから「これはつらいです」と言うのは、あなたが弱いからでも、なまけているからでもありません。
- 手先の細かい作業が、どうしても苦しい
- 大きな音がする場所が、つらい
- 人と話す作業で、気持ちがすり減る
こういう「合わなさ」は、がまんし続けると体調にひびきます。だから、早めに口に出しておくほうが、あとが楽になることが多いです。
「断る」より「相談する」だと、言いやすい
「断る」と考えると、少し身構えてしまうかもしれません。
そこで、頭の中の言葉を「相談する」に変えてみてください。
「この作業、やりたくないです」だと、少しきつく聞こえることがあります。でも「この作業、少しつらくて。相談してもいいですか」なら、ぐっと言いやすくなります。
伝えるときのコツは、この3つです。
- 理由をそえる:「細かい作業で目がつかれます」
- どうなると楽か言う:「もう少しゆっくりだと助かります」
- お願いの形にする:「別の作業もありますか」
全部を言えなくても大丈夫です。ひとつでも伝われば、そこから話が進みます。
そのまま使える、伝え方の言葉
「うまく言えるか不安」という方のために、そのまま使える言い方を置いておきます。声に出しても、紙に書いて渡してもかまいません。
作業を変えてほしいとき
「この作業、少し苦手で。ほかの作業も見せてもらえますか」
ペースがきついとき
「量が多くて、追いつけていません。減らせますか」
理由を言うのがつらいとき
「うまく言えないのですが、この作業がしんどいです」
すぐに答えを出せないとき
「今すぐは決められないので、少し考えてもいいですか」
どれも、正しく言おうとしなくて大丈夫です。とぎれとぎれでも、伝わります。
言葉が出ないときの、別の方法
その場で声が出ないこともありますよね。話すのが苦手な人には、こんな方法もあります。
- 紙に書いて渡す:「この作業がつらいです」とメモにする
- あとで伝える:帰りぎわや、次の日に話す
- スタッフから聞いてもらう:話しやすい職員(スタッフ)に、先に伝えておく
「今日は言えなかった」でも、それで終わりではありません。あとから伝えても、間に合うことが多いです。
無理にその場で完ぺきに言おうとしなくていいのです。
「変えてもらえるか」は、事業所によってちがう
ここは正直にお伝えします。
作業を変えてもらえるかどうか、どこまで融通がきくかは、事業所によってちがいます。
作業の種類がたくさんある所もあれば、少ない所もあります。だから「どこでも必ず変えられます」とは言えません。
でも、多くの場所では、まず話を聞いてくれるはずです。すぐに変わらなくても、
- 苦手な工程を、少し外してもらう
- 慣れるまで、時間をかけてもらう
- 別の作業を、試させてもらう
こうした形で調整できることもあります。実際にどうなるかは、通う前や通いはじめに聞いておくと安心です。
島根県松江市にあるKUKKULAのように、作業の内容を見学のときに見せてくれる事業所もあります。「合わなかったとき、どうしていますか」と、そのとき聞いてみるのも一つの手です。
見学や体験のときに、聞いておけること
通いはじめる前に聞いておくと、あとで悩みにくくなります。見学や体験のときに、こんなふうに聞いてみてください。
- 「苦手な作業があったら、相談できますか」
- 「作業は、どうやって決めていますか」
- 「合わないとき、変えてもらえることはありますか」
こう聞いても、失礼にはなりません。むしろ、通ったあとのことを考えている、大事な質問です。
どんな流れで通いはじめるのかは、ご利用の流れやよくある質問でも、少し知ることができます。気になったら、見学のときにそっと確かめてみてください。
さいごに
苦手な作業を「合わない」と伝えることは、わがままではありません。
「断る」ではなく「相談する」と考えると、少し言いやすくなります。言葉が出なければ、紙に書いても、あとで伝えてもいい。方法は一つではありません。
どこまで変えてもらえるかは事業所によってちがいます。くわしくは、通う予定の事業所や、相談支援専門員(福祉サービスの相談にのってくれる人)に聞いてみてください。
あなたに合う作業は、きっとどこかにあります。一人でかかえこまず、まずは一言、相談してみるところからで大丈夫です。
