「失敗したら、怒られるかもしれない」。そう思うと、なかなか一歩が踏み出せませんよね。その気持ちは、とても自然なものです。この記事では、作業所(就労継続支援B型)でミスをしたとき、支援員(スタッフ)が実際にどんなふうに声をかけることが多いのかを、場面にそってお伝えします。
まず、B型は「できた・できない」で測る場所ではない
就労継続支援B型(通称B型)は、体調や気持ちに合わせて、自分のペースで作業ができる場所です。
ここで大事にされているのは、作業の成果そのものよりも、「通えたこと」や「来てみようと思えたこと」です。
- その日に来られたこと
- ちょっとでも手を動かせたこと
- しんどいときに「休みたい」と言えたこと
こういうことが、すでに十分に意味のあることとされています。
だから、ミスをしたからといって、あなたの居場所がなくなるわけではありません。
ミスしたとき、支援員は実際どう声をかける?
もちろん事業所によって雰囲気はちがいます。でも、多くの支援員は「責める」よりも「どうするか一緒に考える」という向き合い方をします。
よくある声かけの例を、場面ごとにあげてみます。
数を間違えたとき
「大丈夫ですよ。一緒に数え直しましょうか」
ミスを見つけても、まずやり直しを手伝ってくれることが多いです。
やり方がわからず止まってしまったとき
「ここまでできてますね。この先、わたしがやって見せますね」
「わからない」のは悪いことではなく、「伝え方が合っていなかったかな」と、支援員の側で考えてくれることもあります。
同じところを何度も間違えてしまうとき
「この作業、ちょっと合わないのかもしれませんね。別のをやってみますか」
責めるのではなく、「作業のほうを変える」という方向で考えてくれることがあります。
「怒られた」と感じてしまうのは、なぜ?
過去に、学校や職場でつらい思いをした人ほど、「失敗=怒られる」と体が覚えてしまっていることがあります。
それは、あなたが弱いからではありません。これまで頑張ってきたぶん、心が身構えているだけです。
だから、支援員がふつうに話しかけただけでも、「怒られているのかも」と感じてしまうことがあります。
もし「怒られている気がして、こわい」と感じたら、それ自体を伝えてもいいのです。
「強く言われると、こわくなってしまいます」と伝えておくと、話し方を気にかけてもらえることがあります。
ミスが不安なとき、そのまま使える言葉
声に出すのがむずかしければ、紙に書いて渡すだけでも大丈夫です。
- 「間違えるのがこわいので、ゆっくりで大丈夫ですか」
- 「わからなくなったら、聞いてもいいですか」
- 「失敗したら、どうなりますか」
最後の「失敗したらどうなりますか」は、見学や体験のときに聞いておくと、気持ちがぐっと楽になることがあります。
どう対応されるかを先に知っておくと、「こわさ」の正体が少し小さくなります。
ミスしても続けられる場所か、見てから決めていい
ミスへの向き合い方は、事業所によってほんとうにさまざまです。
だからこそ、文字だけで判断せず、実際に見てみるのがおすすめです。見学や体験のときに、こんなところを見てみてください。
- 支援員が、利用者さんにどんな口調で話しているか
- 誰かが間違えたとき、その場の空気がどうなるか
- 「わからない」と聞きやすそうな雰囲気か
例えば、島根県松江市にあるKUKKULAのように、作業の内容や一日の流れを見学で確かめられる事業所もあります。気になる作業の様子は作業の内容のページでも見られますし、見学のお申し込みから実際の雰囲気を感じに行くこともできます。
合うかどうかは、通ってみて、少しずつ分かっていくもので大丈夫です。
さいごに
ミスは、誰にでもあります。B型は、そのミスをきっかけに「次どうするか」を一緒に考えてくれる場所であることが多いです。
成果を急がなくていい。通えた、それだけで十分という前提があります。
それでも不安が残るときは、よくある質問を見てみたり、お住まいの市町村の窓口や相談支援専門員(福祉サービスの相談にのってくれる人)に聞いてみてください。制度や細かい決まりは市町村によってちがうので、確かな情報は窓口でご確認いただくと安心です。
こわさを抱えたまま、一人で踏ん張らなくて大丈夫です。
